黒川能放映延期&獅子笛の頃2011/03/28 19:53

黒川能ドキュメンタリー「三代家族」の放映がまた延期になった。
山形放送局で聴いたところ、次回放映時間は未定とのことでした。

もうすぐ黒川の里に春を告げる、獅子笛が流れます。
獅子笛の頃
 1984年4月2日に取材した獅子舞。先頭は釼持大和さん、一番後ろは成田さん。残雪の中を歩く。後ろは月山。荷背負いが米袋をさげ、後ろの方が太鼓を担ぎ、成田さんがときどきド~ンと打ち鳴らす。
 荷背負いと榊屋敷の遠藤さん。 笛の難波さんが写っていない!
 用水では種籾の選別中
 決まった家と、新築の家に獅子が上がり舞う。
 座敷にはおひな様が飾られる。
 玄関先では荷背負いがお米をいただく。
 千年の松も健在
 昔から伝わる土人形も飾られる。

 お米は重いので途中で、紙の米袋にうつされる。

 獅子を舞った後は、お酒が出される、獅子舞について写真を撮っていると、写真屋さんもどおぞ、と、お膳を一つ追加してお酒をいただく。 必ずその途中で出来上がってしまい、(よっぱらって)写真撮影は終わり。帰りの夜行列車の中では、死んでいますね。

 現在リフォームのためいろいろ廃棄しているが、黛敏郎氏が司会をしていた1975年頃の「題名のない音楽会」のカセットテープが出てきたのでデジタル化してみた。内容は下座の「岩舟」を演能して、解説を増田正造氏がしているテープだった。お目付役として上座能太夫の釼持泉氏の声も入っていた。(内容はTVから音声だけ録音約23分のもの)

 黒川の獅子舞は 4月2日 上座地区
         4月3日 下座地区
         4月4日 たらのきだい ほか

 4月3日は新潟県の旧朝日村(現村上市)の大須戸で黒川から伝わった大須戸能が演じられる。ここの能は黒川能役者の蛸井甚助が、この土地に伝わり、すたれていた能にかわり、数年滞在して黒川能を伝授したとされている。初めて大須戸能を見に行ったときは、私が泊めて頂いていた家の当主、釼持松治師に出会った記憶がある。


 (記事一部削除しました。)
 

NHK黒川能「三代家族」2011/03/25 12:22

 NHK山形放送局制作「三代家族」放映が一部変更がありました。
 25日放映の予定が23日に早くなってしまい。見損ないました。

 あと1回放送があります。
次回放映は BSーHi ハイビジョンです。
3月29日(火)午後1:30~2:59〈全国〉

ハイビジョン特集
“三代友達”~絆を守り継ぐ黒川能のムラ~

 我が家のテレビはまだアナログだし、総合を見逃したので困った!
ハイビジョンを至急導入しないとみられない!!

70年代モノクロ写真館

1973年2月25日 出原の天気占い(両神薄出原)  
 [埼玉県秩父郡小鹿野町両神/旧両神村]
出原
 諏訪神社は傾斜地にある。

 神官さんが祝詞奏上。

 御神酒をいただく。

 狙いをすまして!
 射手が変わって
残念
 ありや! 矢がはねとばされた!

 この少年も立派なおじさんになっているかな!

この年(1973年)の天気占いは、メモ帳に 書いてない!!

写真がなかなか撮れなかった時代2011/03/23 19:53

 写真がなかなか撮れなかった時代があった。写真家になるには写真学校か大学の写真部のようなところで勉強して、モノクロ写真撮影から現像・プリント技術をマスターして写真家になっていったと思う。
コンタックスRTS
 私が最初買ったカメラはキャノン1眼レフだったが、すぐにマウントを変更されて、ニコンFに変更した。ライカM4とキャノン7ブラックも使っていた。
 ストロボは外付けのバッテリーを使う、ガイドナンバーの大きな物を使った。(カコP-5?)
 コンタックスRTSと139も二台体制で一時使ったが、シャッターが不安で使わなくなった。(シャッターがバウンドしてフィルムの端の部分が暗くなることがあった)

ニコンFE
 コンタックスが不調でニコン体制に戻してニコンFフォトミック2台体制から、露出がオートのニコンFE/FAも手に入れて撮影していた。
 このニコンFAはナンバーが展示用のナンバーだと聞きました。
(ナンバーの前に赤文字のDが刻印されている)

 黒川能はほとんどコンタックス・ニコンで撮影していたが、キャノンのオートフォーカスが実用レベルになり、酔っぱらっていても、押せば写るカメラへまた変更した。(軟弱ですね!)

 そんな時代に撮影したモノクロフィルムをデジタル化している。

 春日神社での脇能 前の場面で船が出てきます。なんという能でしょうか。(1976年昭和51年春日神社舞台で撮影「竹生島」です)
春日神社舞台 王祇祭
 昔は蝋燭がこんなに並んだのですね!
大蝋燭
 蝋燭が均一に燃えるよう食塩で土手を作り、ロウが流れ落ちないように若い衆が番をする。

所仏則翁

 蝋燭の明かりのもとで、大地踏のあと「所仏則翁」が翁太夫により舞われる。(黒川能の舞台も明るくなり、幽霊が出にくくなっているのではないか。何かの本に京都が明るくなり、物の怪は郊外のほうにしかいなくなった。というようなことが書いてあった)

 能「殺生石」石が割れて、狐が飛び出し来たところ。

 この時代フィルムはコダックトライXISO400を増感して800で撮影。シャッタースピードは1/15~1/30・絞りf2.8位で撮影。間がいいとこんな写真も撮れた。この時代フィルム1本で2~3カット良い写真があればマアマアだった。

猩々
 猩々も跳ねます。
 こんな写真を撮れるのがうれしくて黒川へ通った。(そうでもないかお酒の方が魅力?でも良く飲み過ぎて失敗していました)

 カメラがデジタルになって、つくずく思うのですが、年々写真が下手になってきているのではないか。

 今はなにも考えなくて押せば写る、だれでもカラー写真が綺麗に撮れる、すこし値段の高い1眼レフとF2.8クラスの明るいズームレンズを入手すれば、暗い舞台でもそこそこの写真が撮れます。
 
 自称能カメラマンとしては、何かプラスアルファーを写真に入れて行かないとダメダとつくずく思うのです。それが難しい!!

 カメラ2台体制というのは1台がモノクロフィルム、1台がカラー写真を撮っていたが、カラーポジフィルムは2倍増感していたので粒子が荒れていた。公式黒川能カレンダーを10年間作ったが、カレンダーの大きさだと、ハッセルで撮影しないと使えなかった。
 参考にタングステンフィルム感度 ISO160 を2倍増感して 640 で撮影。 シャッタースピード 1/15 1/30 1/60 位 絞り F 2.8
(標準レンズ使用)
 
 そういえば、私が最初に買ったデジタル1眼レフはKissNの800万画素製品で ISO800 で使っていたので、シャッタースピード・絞りは同じような設定で使用していた。(この時代はフィルムカメラ2台とデジ1眼レフ1台の3台体制でした。)

 舞台写真家は比較的安いカメラを使っています。フィルム時代だとEOS100 とか EOS-7 シャッター音が小さいからです。高級1眼レフは比較的シャッター音が大きいため使えません。デジタルEOS系だと-5Ⅱは音が小さいです。私は60Dと50DとKiss X4 とメモ用G9です。

 長くなったのでこれくらいで・・・・
冠子供
 最後の写真は、黒川能上座の冠子供。
 成長して、彼らの子供がいま、冠子供になりました。

 今日は春日神社で黒川能が演じられました。ガソリンが入手困難で今回はパスしました。
 NHKの黒川能の放送が昨日ある予定でしたが、なかったようですね。あと2回放送がある予定なので調べて書きます。 以上


23日 黒川能の演目2011/03/22 00:21

 3月23日の黒川能祈年祭の演目

 山形県鶴岡市黒川に鎮座する、春日神社で黒川能が奉納される。(奉納が必要です・有料)
下座演目 「岩舟」
下座狂言 「蟹山伏」
上座演目 「黒塚」
だそうです。

 今年は地震の影響で高速道路と夜行バスが使えず、残念ながらパスです。

蟹山伏の蟹さん
80年代モノクロ写真館より下座「蟹山伏」のカニさん!

月山と春日神社のある丘
月山と春日神社のある丘を六所神社付近から遠望

今日BSハイビジョンで黒川能がありますよ!!

カセットのデジタル化「清和政治25歳」2011/03/21 13:07

 現在テープ類のデジタル化に取り組んでいるが、NHKで放送された「清和政治25歳」というテープのデジタル化が終わった。

 カセットテープは友人からいただいたもので、ラジオ(TVかもしれないがはっきりしない)で黒川能下座の三番太夫家清和政治師の話を放送していたものを録音したものです。(だれから頂いたかおぼえていません)

 清和政治さんが25歳の時出稼ぎをやめて帰郷し、父の清和政右衛門さんから所仏則三番叟を3年かけて伝授される話を中心に、黒川の米作りの話もからませて構成された約30分の話です。

1978年2月2日春日神社での清和政治
 上の写真は1978年2月2日春日神社での所仏則三番叟を勤める清和政治師。右の小鼓方は頭取渡部佐久美師(三年前当屋当人を務めた)・右隣は蛸井孫右衛門師(伝説の小鼓の名手)

 清和政治師の能「箙」は得意演目で、現在政治師の住んでいた大杉地区の大事な演目になっている。
 下の文章は清和政治師が無くなったときの、私の追悼文を採録しました。
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清和政治さんの早すぎる逝去を悼む
'00年7月25日
 下座三番叟太夫・清和政治さんが亡くなられた。7月24日大杉の高寂寺において葬儀が執り行われました。22日の朝、某氏から電話をいただき愕然としました。知り合いの桜井氏と大谷氏に電話しました。私は黒川へ行くべきなのですが、22日23日私の教えている写真教室の会津田島撮影会のため24日の都合がつきませんでした。
 政治さんとはじめて話をしたのは何時だったでしょうか、政治さんとの話で「出稼ぎをやめて黒川で仕事をする」と言われたのを覚えています。そのすこし前にNHKだったと思うのですが、清和政治さんの話をとりあげていました。内容は出稼ぎから帰ってきた政治さんの話でした。友人からその話の録音テープを偶然にもらって、持っていました。(26年前のテープ探してみます)
 政治さんの能で最初にみた能で印象にのこっているのは宮下の当屋で見た「鐘巻」です。紀州和歌山道成寺で演じた「鐘巻」も印象に残っています。「箙」は十八番で春日神社でよく演じていました。政右衛門さんがそうであったように、政治さんの三番叟も袖をおおきくふり、ふんわりとした中に力強さがあり、まさに黒川の大地を言祝ぐ味わいがありました。この数年三番叟で力強さがすこし欠けているようで、体の調子が良くないのかなと思っていましたが、あまりにも早い逝去に言葉もありません。3月の鶴岡の写真展には会場に来てくださり、1時間位お話したのと、4月の獅子舞の時の薪割りでお話したのが、最後になりました。
 清和政治さんの霊に合掌
                        渡辺国茂
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  8月に清和政右衛門家を訪ねて、お線香をあげさせていただきましたが、政右衛門さんはかなり気落ちした様子がうかがえました。

 「清和政治25歳」の放送年月日がはっきりしないが、資料を調べて何年に録音された物かはっきりさせたい。

 NHKで黒川能の放映があります。
「三代友達」~絆を守り継ぐ黒川能のムラ~
3月25日(金) NHK総合 午後10:00~10:45
3月22日(火) NHKBS 午後 8:00~
3月29日(火) NHKBS 午後 1:30~
放映時間は大地震の関係で変更があるかもしれません。
すみませんが時間と曜日は確認してください。

 朝日ソノラマ発売 「黒川能 雪国の農民芸術」もデジタル化が終わり今日CD化の予定です。
 
以上